普段の会話で見る介護の適性

 介護現場で高齢者のお世話をする上ではコミュニケーション能力はもっとも重要な能力であり、それに自信がないと適性がないと感じてしまいがちです。特に高齢者のペースに合わせてコミュニケーションを進めていく必要があるため、普段はコミュニケーションに支障がないという人でも苦労してしまうことがあります。

 しかし、その適性は生活習慣レベルでの意識の持ち方で獲得できるものです。何気ない普段の会話からコミュニケーション能力を高めるのは意識の持ち方次第でできます。

 高齢者とのコミュニケーションで大切なのは相手の考えていることを推察すると同時に相手の視点になって物事を考えられるようにすることです。会話をしているときには言葉になっているものが全てだと考えてしまっていると高齢者とのコミュニケーションは成立しないでしょう。

 同様のことが言えるのは子供とのコミュニケーションであり、子供が生まれたことで飛躍的に能力が伸びる人もいます。大人でも自分の考えていることを言葉で表現するのが苦手な人もいるので、いつも相手の考えていることを深く推察するようにし、相手の視点で何を考えているのかと意識するように心がけるとコミュニケーション能力が身に付きます。

 介護現場で仕事をする上では欠かせない能力なのは確かですが、必ずしも生まれ持った適性ではありません。相手の視点を意識して会話をする生活習慣を作るだけで適性を獲得することは難しくないのです。